MS処理で空間を節約する

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ミックスを学んでいく課程で「これがやりたかった!すげえ!!」というテクニックを発見・習得したことが何度かありました。たとえばWAVES L2を手に入れたとき、みたいな。あの瞬間もう自分は最強になったと思いました。思いませんでした??笑

その手の体験の中でも筆頭なのが『MS処理』です。最近手がけたミックスの中で自分的にはちょっと工夫した使い方をしましたのでご紹介します。

 

「MS」というのはおそらく「Middle」と「Side」ということだと思うのですが、音像の「中心」と「両サイド」の2つに分けてそれぞれ処理をするということです。実際にはステレオの「L」に「中心」を、「R」に「両サイド」を、というようにオーディオ信号を変換して処理します。

おそらく定番はWAVES S1 Stereo Imagerを使うものでしょうが、今回ぼくが強くおススメしたいのが写真のWAVES Puig Child 670というコンプレッサーです。これ一台だけでMS処理ができてしまう(通常はエンコード、調整、デコードと2~3基のプラグインが必要)のでかんたんです。

 

【まえのめり式Puig Child 670によるMS処理の手順】

①のツマミをLAT/VER(MSの別名と思われる)に設定

②余計な音色変化を避けるためにメーターが反応するかしないか程度のところでスレッショルドを決める

③VER(サイド)側のアウトプットレベルを1.0~3.0dbほど上げる

※②でコンプをあまりかけない理由は個人的にこのコンプがかかった音があまり好みではないからです。良くも悪くもハイファイというかデジタル臭がする気がしています。アナログシミュレート系なのに……。楽曲によってはふつうにかけて良いと思います。また、もともと実機ではロック系の楽曲で「通すだけ」のように使うことが多いコンプでもあるそうです。

 

ミックスで最優先するべきはボーカルやリード楽器などの主旋律で、それらはほとんどの場合センターに配置すると思います。

一方でそれらセンターにある音源を強調すると他の伴奏楽器があまりに目立たなくなるということがありますが、それら伴奏楽器の存在を、主旋律の邪魔にならない両わきで出してあげよう、というのがMS処理の基本方針のように思います。

 

そして今回なにを工夫したかというと、このMS処理をリバーブ成分だけに施したことです。写真の右隅にありますように、【空間系AUXトラックをさらにバス(写真中の「Vrvs」というトラック)にまとめてMS処理】してみました。

なぜこのようにしたかと言いますと、「リバーブ感が足りないが、リバーブ成分を多くすると無駄にボワボワする気がする。でもリバーブの種類は変えたくない。」と考えたからです。

写真のようにちょろっとだけMS処理を施すことによって、いままでオケの音圧に負けていたリバーブ成分がみるみる聴こえるようになりました。しかもリバーブ感のイメージはそのまま(各トラックからのセンド量は少しマイナス方向に微調整しました)!

 

気になった方はぜひ試して感想をお聞かせください!

P.S. ちなみにT-Racks 3にも同じコンプが入っています。が、これがまたちょっと音が違うんですよね。面白い。

 

 

木曜a.k.a.まえのめり@48kHz


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